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よりクリーンな排気を極めるために・・・ 08/01/01
ベンジャミン・フランクリンが薪ストーブを世に送り出したのが1742年、それから240年後のある日、薪ストーブの永遠のテーマである熱効率のイノベーションな出来事があった。 いや、このことは、レボリューションと言ったって過言じゃない位の転換期を迎えたのだと思う。 燃焼効率のみならず、それまでの常識を覆すきわめてクリーンな排煙量の数値も同時に叩き出したのだ。
それはキャタリティックコンバスター(触媒燃焼器)搭載の薪ストーブで、このことはダッチウエスト創始者ブルース・マッキーニの偉業であり、24年経った現在でも、この燃焼方式を超える薪ストーブは完成していない。
ボクが焚いている2台の薪ストーブはどちらも触媒燃焼器搭載の薪ストーブだ。
なぜかと言えば・・・ まず、排気がクリーンなことだ。
ボクは市街化地域の用途別としては準工業地域に居を構えているけれど、実態は区画整理後の住宅地域だったりする。 東に企業、西に企業、南に空地、北は公道という、薪ストーブを焚くことを前提とすれば、住宅地の中にあっては恵まれた立地だけれど、たまたま区画内の一番端だからそういう状況なだけで、2軒隣は完全なる住宅地だ。 だから、隣が企業だということはとりあえず忘れることにして、一般住宅地なのだと想定した焚き方を心がけようと思っている。
2番目には・・・ 燃費が良いということだ。
こちら EPAデータ を参照すれば解ってもらえるとおり、キャタリティックコンバスターの薪ストーブは燃焼効率が良く、結果として燃費が良いというストーブだからだ。 地方都市郊外の住宅街の1区画なんて50坪前後が当たり前で、中でも2車線の通りに面したボクの家の敷地は40坪しかない。 そんな狭小地で薪をストックするとすれば、なるべく火持ちが良い薪とし、しかもなるべく燃費の良い薪ストーブとすることは必然なことなのだ。
ステンレスブラック塗装のシングル管2本を合わせたら、それはスライド管になる。 これで何を企んでいるのかというと・・・
薪ストーブの逆行思考的イノベーション?
薪焚亭には東西に1本ずつの都合2本の煙突がそびえている。
1本はメインの薪ストーブ、リビングのアンコール用オール断熱二重管で、これは曲がり無しの完全ストレートだ。
シングル管と違って結露も殆どなく、結果として煤もタールも溜まりにくい訳で、従って煙道火災のリスクは低くなる。
吾が家の全長7.5メートルの煙突は、その殆どが室内空間を立ち上がり、最後の1.5メートルだけが外気に晒されているだけで、さらに結露は少ない状況な訳だ。 それに、煙突の外側はシングル管のように高温になることもないから、間違って触ったとしても火傷することもなくとても安心・安全だ。 オール断熱二重管施工は薪ストーブ煙突の理想と言えるものだと思う。
もう1本の煙突は仕事部屋のFA225用のものだけど、こちらは壁出しのため直角に2箇所曲がって立ち上がっている。 そしてストーブトップから最初の曲がりを含めて壁抜きの手前までは、ただのステンレスシングル管だ。 壁から先の外気に触れる部分はもちろん全て断熱二重管だ。
この煙突はヨツールのF100時代から数えて3シーズン目なのだが、実はずっと気になっていたことがあった。
それは朝の焚付時のことで、就寝前に投入した最後の薪は翌朝熾きになって残ってはいるものの、部屋の温度はそれなりに下がってしまっている。 前夜22〜26℃だった室温も、真冬の7〜8時間後には14〜18℃にまで冷やされてしまう。 もっとも外気温が0℃以下でこの室温なら、寒いと言う方がおかしいのかも知れないけど、薪ストーブの暖かさに慣れてしまうと、20℃未満になると寒いという感覚になってしまうのだ(笑)
だから、朝の焚付はガンガンいきたいのだ。
一刻でも早く寒くないボーダーライン20℃にしたいからだ。
焚付てエアーをドンドン送り込み、炎が踊りぼぅぼぅわうボゥボゥワウ唸り出すと、程なくして放熱を始めるのは、実は0.5ミリ厚の煙突表面からなのだ。 あたりまえと言えばあたりまえのことだけど、冷めにくい鋳物は逆に温まりにくい訳で、僅か0.5ミリ厚のステン管ならば数分後には2〜300℃に達し、さらには一気に400℃にもなる。
そう、ボクがずっと気になっていたことというのはこのことで、煙突からの放熱量は無視できないということだ。 早く部屋を暖めたい時に、この煙突からの放熱は手っ取り早く、捨てがたい熱量なのだ。 これは週末だけの別荘なんかでも同じことが言えそうだ。 とにかく早く暖まりたいのだからね。
さてさて、リビングのアンコールはというと、こちらは理想のオール断熱二重管である。 されど、煙突熱だ。 これはやっぱし魅力的、ぜひともその恩恵を賜りたいものだ。
結局、そんな誘惑、衝動に駆られ、ボクはとうとうシングルスライド管を調達してしまったという訳だ。
FA225と同じように煙突口元付近には温度計をあしらった。 |
断熱二重管とのジョイントは2本のビスで固定した。 |
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外された二重スライド管とストレート短管が、どこか寂しそうで哀れだけれど、こればかりは詮方なしや(笑) 4シーズンと少しのお努めだったね、お疲れさん!
さてさて、これでストーブトップから70センチ分が予定通りシングル管になった。 めでたしめでたし! しかし、ここで今回の話はまだ終わらない。 更なるイノベーションが待っているのだ。
果たしてその内容は?
ブルース・マッキーニの足元にも及ばないことだけれど、昨シーズンから考えていた或る事、それを実践してみた。
美意識の相違と合理性感覚の隔たり
近年のセオリーによれば、薪ストーブの煙突はオール断熱二重施工ということになる。 すれば、今回ボクの煙突シングル化は時代に逆行していることになるね。 それもオール断熱二重煙突施工でイニシャルコストをかけたものだのに、わざわざそれを捨てる訳だから尚更だ(笑)
もともと欧米では基本的に煙突からの輻射熱は期待しない、というか、安全上の問題、危険リスクを避けるためと、インテリアデザイン上、無骨な煙突の露出は好まないらしい。 けれど、ボクにとってはそのどちらも大した問題ではなく、むしろ合理的に熱源として積極的に利用したいと思った訳だし、表しの煙突にはインテリアとしても違和感なく洒落た雰囲気を感じてしまうくらいだ。 そもそも生活習慣の違い、美意識の相違、合理、非合理感覚のギャップなんてものは、外国人が水着を着て露天風呂に入ったり、刺身にケチャップつけて食べたりするようなもんだろう(笑)
シングル煙突の長さを70センチに決定した理由と、その結果については後述する。
さてさて、予告した更なるイノベーションとは?
よりクリーンな排気を極めるために・・・ で始まった一連の記事だけれど、トップの画像で既にピンと来ていると思うけれど、
それはズバリ、キャタリティックコンバスター(触媒)の追加だ。
煙突内部から覗くと、メッシュ模様がステンレスに反射して、ちょいと万華鏡のような感じでキレイ(笑) |
ダブル触媒は煙突コンバスター
単純なようで単純じゃないのが煙突の設置だと思う。
セオリー通りの技術や知識だけで解決しないことを、2本目の煙突設置でボクは思い知った。 1台目のアンコールの煙突はストレートな7.5メートルで、とにかく引きが強かった。 だから、2台目の薪ストーブ設置の時に3階建ての1階部分に設置の都合上、壁出しとはいえ、それより更に長い直線部9メートルもの煙突を取付ることになり、これは煙突ダンパーをつけないと引きが強すぎるかも知れないと思っていたものだった。
ところが予想は大きく外れ、時に逆流までひき起こすという実にクセのある煙突に仕上がったのだ。
逆流すると言ってもそれは焚付時だけの話で、一度引いてしまえば問題はない。 ただ、焚付時に自然なドラフト作用がないということで使い難いことは確かで、部屋の状況や構造、建物の中における薪ストーブと煙突の位置、それらの自己主張が強すぎて調和するために少し時間がかかってしまう訳だ。
もし仮に、別の位置や別の建物で同じ長さと取り回しでこの煙突設置をしたら、逆流はないかも知れない。
Chimney draft. こいつは簡単なようで難しい。
その点アンコールの煙突ドラフトは実に素直で何の問題もない。
どんな時でも着火初めから見事なまでに引いてくれるのだ。
だから、焚付時に口元煙突を温めてドラフトを促すなんてことはしたことはない。
あえて苦言?提言?問題点?を挙げれば、それはその長所である引きが強すぎるということかも知れない。 特に風の強い日にはベルヌイの定理よろしく、煙突トップに負圧発生(低圧)のモーレツな引きが生まれたりするからね。
さてさて、前置きが長くなったが本題に入ろう。
煙突からの放射熱を合理的に熱源として積極的に利用するための70センチ分のシングル化に伴い、同時にボクは吸気パワーをコントロールしようと考えていた。
最初に浮かんだのは煙突ダンパーを取付けるというオーソドックスな方法だ。 でもこれだと安直過ぎるというか、ありきたり過ぎていて面白くない(笑) そこであれこれ考えて次に思いついたのが、キャタリティックコンバスター(触媒)をもう1つ追加してやろうじゃないかということで、これならきっと非凡になれる?(笑)だろうし、2つの効果が狙えそうで一挙両得ということにもなる。
1つ目の効果はキャタリティックコンバスター(触媒)をかませることで通風に負荷がかかり、その分だけ引きが弱くなること、ダンパーのように自在な調整は出来ないものの、強すぎる吸気パワーをコントロールすることになる。 それともう1つは、排気がよりクリーンになるということだ。
特に後者、薪ストーブ本体が冷めている時の焚付で、鋳物全体が温まるまでの間、つまりダンパーを開けた状態での燃焼時の排煙を減らすことが出来れば思惑通りということになる。 そしてダンパーを閉めてからはダブル触媒の働きで排気は更にクリーンなものになるだろう。 結果として燃焼効率が上がり、そして更なる燃費向上につながってくれたらスバラシイ!となる訳だ。
トップ画像は口元にキャタリティックコンバスター(触媒)が収まっているけれど、これは解りやすくするための撮影用で、実際にはきつきつピッタシサイズの煙突にはめ込んである。 仮に煙突個体差で緩かったとしても、口元には煙突受けのツメがあるから大丈夫だ。
炉内から覗くとこんな風に見える。 |
ダブル触媒の実践と考察
煙突(口元)にキャタリティックコンバスター(触媒)をはめ込み通風に負荷をかけ、強すぎる吸気パワーをコントロールした結果?
少なくともボクのアンコールの煙突では思惑通りの成果をあげた。 多分引きが弱いFA225の壁抜き煙突ではダメだったろう。
というか、着火から初期の燃焼までがきわめて困難になりそうで、一度引いてしまえば大丈夫だとしても、そこまでに至ることが問題、必要以上の労力を求められたら論外だからだ。
丸型の触媒は2.0インチ厚みが標準だけれど、今回は空気抵抗の軽減を考慮して1.5インチ厚の触媒を組込んだのだが、どうやらこのセレクトは正解だったと思う。 2.0インチものだったら引きが弱くなり過ぎたかも知れない。 正確なデータは測れないが、経験則に基づくボクの実感として30パーセント程度の抜けがセーブされたように感じる。
ダンパーを開放した状態での焚付時の吸気エアーは明らかに弱くなった。 このことによるメリットは、鋳物が徐々に暖められることになり本体に優しいということだけど、逆にそれはデメリットなことでもあり、言わずもがな早く暖めたい時には不利に働くからだ。
しかし70センチだけ煙突をシングル化して得られた熱放射効力もあるから、ボクの場合はそれほどウイークポイントとは思わない。 むしろ1次焚付途中でエアーの調整をしなくて済むようになり、以前よりズボラな焚付でよくなったのは、2台の薪ストーブを焚付けているボクには手間が省けて嬉しかったりする(笑)
うっかりダンパーを閉め忘れたとしても時間的余裕があるし、その時にはしっかり口元で二次燃焼も起きているからね。
追加した触媒の、数センチ上あたりの煙突に取付けた温度計が250℃を指した頃、炉内から触媒を覗いてみると、ほんのり色付き始めているのが分かる。 300℃あたりでは面積の半分くらいが赤くなり、やがて350℃を超えると、トップ画像のように全面赤色に発光した状態となる。
燃える薪から放出される未燃焼ガス(残留ガス)の発火点はおよそ520℃、触媒はその半分の温度260℃で残留ガスの再燃焼を始める。 つまりこの時の触媒自体は520℃の働きをしている訳だ。(触媒温度は260〜900℃程度までがノーマルレンジ)
煙突のこの位置の温度が260℃を超えてくれば、ダンパーを開けた状態でも二次燃焼が起こり、徐々にクリーンな排気に変わっていく(目視での確認)
標準装備の触媒、二次燃焼室には専用のエアー(酸素)供給口があって、残留ガスが触媒を通過する直前に専用ルートの酸素が合流して混合気となり、スムースな二次燃焼を可能にしている。 今回の後付け煙突触媒にはその供給ルートがないわけだけれど、そのことは大した問題じゃないだろう。 一次燃焼で全ての酸素が使われてしまっているとは考えにくいし、薪ストーブは密閉型だとは言っても、そもそも厳密には隙間だらけで不完全密閉でもあるから、エアーが足りなければ何処からか供給されているに違いないだろうし、少なくともアンコールならダンパー軸の隙間は供給口として有効な筈だ。 ということは、ダンパーを閉じた後では軸孔が専用のエアー供給口となり、ダンパー後ろから煙突触媒までが隔離された二次燃焼室になるというこだ。 いやいや2つ目の触媒室だから三次燃焼室だね。
煙突330℃とストーブトップ270℃、このあたりまで温度が上がれば上々で、ここでダンパーを閉めてもいいし、場合によってはもう少し引っ張って煙突温度400℃超えでもいいだろう。
煙突とストーブトップの温度差が少ないのは、触媒によって排気力が抑制されているからで、結果として時間をかけて徐々にストーブ本体が温まったということだ。
この2つの温度計の動きは焚物の状態やその日の風力などにより、焚付ける度に結構な開きがある。 なのでボクの場合は煙突温度が350℃を超えるか、または、ストーブトップが250℃を超えた時点をダンパーを閉めるタイミングの目安としている。
排気がクリーンで暖かくて燃費がいい!
ドラフトが弱くなったことで焚付けは少し煩わしくなった。 残り熾きで焚きつける時、以前のような強烈な空気の入力がなくなった分だけ着火に手間取ることもある。 だけど一旦着いてしまえば問題なく、しかもゆっくりゆったり温度上昇するから、この点は良好だと前回書いた。 だから、最初の焚付けの所作の煩わしさは、性能アップ? 分と差し引きすれば、それさえクリアしてしまえば良い訳だから、今回のイノベーション的試みは、結果としてボクは良しとしてしまう。
ダブル触媒のエフェクトは2つある。
熱がこもること、即ちより暖かくなったということだ。 そしてそのことは結果として燃費の向上につながっているからありがたい。 我家の薪の消費は以前より少なくなり、当然ながら薪を運ぶ、くべる労力もスローペースとなったのだ。 これは、ダブル触媒の恩恵のみならず、煙突70センチのシングル化による放射熱が寄与するところも大きいようだ。
ダンパーを閉じた後、残留ガス(排気)の流れは強制的に変更され標準の触媒に向かう。 カンカンに焼かれた煙突触媒から、まだ不完全な触媒に流れが変わると、残留ガスは少し冷やされて、煙突の温度も徐々に下降し始める。 この時、煙突排気、煙は一旦目視できるレベルまでに僅かに後退するけれど、既にゆっくり温められていた触媒だ、直ぐに巡航モードに入ってくれるし、さらに煙突触媒も程なくして回復してしまう。 ここからの燃焼が一番効率が良いということになる。そして実に暖かい。
エアーを全開で焚くのはここまでだ。 ダンパーを閉じてからそれ程長い時間ではない。 個体差もあるだろうけど、アンコールで言えば空気調節レバーの半分戻し、丁度垂直になる位置程度までエアーを絞ってやるのだ。 全開で焚き続ければスロートフードが真っ赤っかになり、やがて鋳物の変形なんて事態にもなりそうだ。 トップ温度は軽く400℃オーバーだね(笑)
画像は煙突もストーブトップも300℃だ。 この後トップ温度は350℃超えあたりまででピークを迎えることが多い。 もちろん各所の温度は、投入した薪の量とエアーの調整で全然違ってくる。 それと機会がある度に言っていること、そう、良く乾燥した上質の薪を使用しなければダメだ。
煙突温度は逆に少しずつ下がり始めて、250℃位までが本体と煙突のベストな状態といえそうだ。
このレンジの燃焼効率は10パーセントアップと思いたい。
いやいや、体感としてきっとそうに違いない(笑)
そして薪ストーブの排気としては限りなくクリーンだろう!
1シーズン終了後の触媒の状態を確認してからでないと結論付けるのは早計かもしれないが、ダブル触媒で半月が経過、焚付やエアーの調整にも慣れてきて、今のところイノベーションは成功、大満足な成果を上げていると言える。
排気がよりクリーンになり、暖かくて燃費がいい!
熱源としてのシングル管レスポンス性能
昨シーズンは7月に アンコールをバラバラ
にして、メンテナンスの域を超えたオーバーホールとカスタマイズでボクの好奇心は満たされた。 そして今シーズン、いつもながら遊び心ウズウズのボクは、また何かをしてみたかった。 そしてそれは、積極的な進歩的イノベーションな試みとして、煙突に第2の触媒を組み込んでしまうという一連の記事になった訳だ。 Vol.7
となる今回は、ペンディングされていたシングル煙突化についての報告となる。 断熱二重管を捨てて一部シングル化、そしてその長さを70センチに決定した理由と、その結果について書いてみる。
室内煙突のスタンダードがシングル管だった頃に、ボクはオール断熱二重管で薪ストーブを設置した。 薪ストーブについて何も知らなかったボクは、子供がまだワンパク盛りだったこともあり、間違って触っても火傷しないようにと単純に熱くならない煙突を選んだ。 2階のリビングから立ち上がった煙突は、3階の子供部屋の前の廊下を表しで抜けていたからだ。 そして実際焚いてみれば素手で触っても火傷するような温度にはならず、この選択は間違いじゃなかったとずっと思っていたものだ。 当然のことながら最初に設置した煙突しか知らないのだから、ボクにとってはこの煙突がスタンダードだった訳だ。
ところが、2005年に設置した仕事部屋の薪ストーブによってその考えは少しずつ変化する。 もちろんオール断熱管での設置は間違いではない。 むしろ理想的な選択だということに何の疑いも無い。 けれどボクの用途としては合理的じゃないという結論に達したということなのだ。 特に焚付から安定燃焼までの間の煙突からの放射熱は強烈で、この熱を利用しないのは実にもったいないことだと思うのだ。 煙突からの放射熱は、ストーブ本体が暖まる前に一足先に部屋を暖め始めてくれる。 寒い朝の焚付はとにかく早く暖まりたいものだ。 鋳物本体の安定まで待つことがもどかしいことだってある訳で、このことは別荘での薪ストーブ使用にも当てはまることだと思う。 というか、別荘ならなおさらの願望に違いない。
さて、シングル管の放射熱を利用するにも室内全てをシングル化するのはバカげている。 その表面温度と有効長はどうだろう。 シングル管が本当に熱いのは口元からせいぜい1メートルまでだ。 このことは仕事部屋の煙突で知っていた。 特に50センチまでは激しく熱い(笑)
当初1メートルの直管1本を交換しようかと思っていた。 けれど後々の煙突掃除やメンテナンス性を考えると、できれば口元からのシングルはスライド管にしたいと考え、最終的に既設の断熱スライド管と長さ調節に使っていたショート管の2本を外すこととした。 この2本の煙突の延長が70センチだった訳で、有効放射熱量を考えても適当な長さと思われ、煙突のシングル化の長さはこうして決定したのだった。
例えば、ストーブ口元付近でのシングル管の表面温度がトップ画像293℃の時、30センチ上では263℃まで下がる。 |
さらに口元から60センチの位置では181℃まで下がる。 |
シングル管から断熱管へジョイントされると、その表面温度は一気に65℃まで下がってしまう。 熱源温度差は150〜200℃以上ある。 コレを利用しない手はないね(笑)
アンコールの天板、前面、背面、両側面を合わせた表面積は約1.0uだ。 これに対して煙突(円柱)の側面積は70センチ分で 0.152×3.14×0.7=0.334u もあるのだ。 本体の1/3相当の面積で放射熱が直ぐに得られること、この熱源のレスポンス性能は侮れない。 有効に利用したいものだ。
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