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06/06/29
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薪の乾燥期間
薪は一般的に最低でも半年乾かそうと言われているけれど、これは陽あたり風通しが良い場所という乾燥のための好条件下でのことで、戸外でも陽があまり当たらなく風も抜けないような場所だったり、1日中陽も当たらない空気も動かないような倉庫の中では当てはまらないことなのだ。 それと、樹が伐られた時期によって必要な乾燥期間は違ってくる。 本来なら樹木が水を上げなくなる落葉期のだいたい11月から翌年2月までの間に伐らなければならない。 この時期に伐られた樹は含水率が極めて低いのだ。 縦長日本列島だから時期に地域ズレはあるけれど、4月以降に伐られると含水量が100パーセントを超えるほどになってしまう。 機会があったら一度試しに伐ってみたらいい。 切り口から水がジワジワ滲みだして来る。 
薪ストーブは薪が命だと断言しても構わないくらい、焚く薪の乾燥具合によって暖かさがまるで違ってしまうからだ。
乾燥してようがしていまいが、薪が持つ熱量は変わらないのだ。 だけど乾燥していないと水分を蒸発させるためのエネルギーとして無駄に使われることになる。 熱効率としては最悪の状態でストーブは暖かくないものになってしまうし、まして薪ストーブ本体や煙突に良い訳がない。 
ボクが乾燥具合・火持ちの点でも最良だと思う薪は、ズバリ2年物(1.5〜2.5年)の薪ということになる。
良い薪を作るには手間ひまかかるものなのだ!
ボクの場合の薪作りを書いてみる。
割ったばかりの薪は左端写真のように、陽あたり、風通しの良い井桁組で暫く放置(1〜2週間程度) 雨の日や就寝前には、雨が当たらないように簡易屋根(ビニールシートや波板)だけかけておいて、雨が上がったらまた裸にする。 そうしてある程度陽に当てた後、2枚目以降の写真のような、陽あたり、風通しの良い場所の薪棚へ移動してやるのだ。

それまで薪棚で乾かしていた薪は別の場所へ移動される。 ここで更に1年寝かされることになる訳だ(ボクの場合は狭小地住宅なので別の場所にも薪場を確保してある) 多少保管条件は悪くなるけれど既に殆ど乾いている薪だし、雨にあたらないここでの1年は熟成期間だね(笑) そして更にシーズン前にもう1回移動しなければならない。 寒い冬に薪はなるべく近くにあった方が良いでしょう! 薪の移動、これはなかなか大変な作業だね


大体同じ2年乾燥の薪でも小口の色が随分と違っている。 これは伐った時期の差による結果なのだ。
左は伐採期を守って伐られた樹だから最初から含水量も少なく、小口がきれいに乾いて仕上がっている。 右は伐った時期が良くない薪だ。 4月以降の、ある程度水を吸い上げた樹を薪にしたもので、もともと含水量が多かったため乾燥期間中に小口が一旦カビてから乾燥したものなのだ。 それでも、ここまでくればまったく問題なしの良い薪だね。



これは乾燥期間1年未満の薪で、上右の薪と違ってカビがまだ活動している。 これでもあと半年もすればやがて良い薪になる。

カビはそんなに気にしなくても大丈夫!

まぁ、ない方が良いのは確かだけどね。
自作の薪でも、薪屋の薪を焚くにしても、薪には十分な乾燥期間が必要だということを知って欲しい。

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