薪の1日の必要量・1シーズンの必要量 |
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開放型、密閉型などの薪ストーブの種類にもよるけれど、ボクの経験上の話ということで密閉型を基準として書いてみる。 因みに開放型はエアー調整が出来ないから薪の消費はとんでもない量らしい。 密閉型の燃焼効率60〜80%に対して30%以下だというから相当なものだ。 密閉型もそのストーブの種類や製作精度によって大きく違ってくるから、ここでの話は欧米の二次燃焼システム薪ストーブでの薪の消費についてということになる。 |
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薪には針葉樹と広葉樹があるけれど、硬くて比重のある広葉樹の方がベスト!
針葉樹は良く燃えるけど火持ちが悪いからだね。 ただあまり 拘る必要もない かなと思う。 燃焼時間が短いことと火力の暴走に気をつけさえすれば、杉や松などの針葉樹だって立派な燃料だからね。 それよりも気をつけなければいけないのは、合板や集成材を焚かないことだろう。 特に合板に使われているボンドの量は半端じゃないから、薪ストーブでは絶対焚かないことだ。 発泡スチロールやビニールの類は言うまでもないと思うけれど、薪ストーブは焼却炉じゃないんだから、何でも燃やせる訳じゃない。 煙突もストーブ本体も直ぐにダメになってしまう。 それにそんなものを燃やしたら悪臭で近所迷惑甚だしい限りだし、絶対に燃やさないでほしいのだ。 |
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ボクの場合は殆どが長さ40〜45センチサイズの中、大割薪を焚いている。
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細薪は焚付用に毎年少しだけ作るけど、焚付に最近ボクはプレカットの余りものや、建築現場でいただく端材を利用することが多い。
ボクの住む南東北の厳冬期、12月から翌2月一杯までの3ヶ月間は24時間火が落ちない焚き方になり、1日あたり3〜5束必要になる。 10〜11月と3〜4月の4ヶ月間は2〜3束、9月と5月が1〜2束といったところだろうか・・・
トータルしてみると1シーズンあたり750束になるけど、実際には厳冬期以外では焚かない日も多いから、 ≒
600束程度といったところかな。
樹種は楢が一番多く8割以上、次に桜やケヤキその他の雑木! |
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薪の樹種による比較表 |
薪種 |
熱量 |
割り易さ |
燃焼速度 |
火の粉 |
比重 |
着火性 |
全体評価 |
ミズナラ |
高 |
中 |
遅 |
少 |
高 |
悪 |
秀 |
コナラ |
高 |
中 |
遅 |
少 |
高 |
悪 |
秀 |
クヌギ |
高 |
中 |
遅 |
少 |
高 |
悪 |
秀 |
ブナ |
高 |
楽 |
遅 |
少 |
高 |
悪 |
秀 |
柿 |
高 |
難 |
遅 |
少 |
高 |
悪 |
優 |
桜 |
中 |
中 |
遅 |
少 |
中 |
悪 |
優 |
アカシア |
中 |
中 |
中 |
少 |
高 |
中 |
良 |
林檎 |
高 |
難 |
遅 |
少 |
高 |
悪 |
優 |
ニレ |
中 |
難 |
遅 |
少 |
中 |
良 |
良 |
ケヤキ |
高 |
難 |
遅 |
少 |
高 |
悪 |
秀 |
梨 |
高 |
中 |
遅 |
少 |
中 |
悪 |
優 |
楠木 |
中 |
難 |
遅 |
中 |
中 |
中 |
良 |
白樺 |
中 |
楽 |
中 |
中 |
中 |
良 |
良 |
ポプラ |
低 |
楽 |
中 |
中 |
低 |
良 |
可 |
梅 |
高 |
中 |
遅 |
少 |
高 |
中 |
優 |
カエデ |
高 |
難 |
遅 |
少 |
中 |
悪 |
優 |
柳 |
低 |
楽 |
中 |
中 |
低 |
中 |
可 |
栗 |
低 |
楽 |
速 |
多 |
低 |
良 |
可 |
唐松 |
中 |
楽 |
速 |
多 |
低 |
良 |
良 |
赤松 |
低 |
中 |
速 |
中 |
低 |
良 |
良 |
杉 |
低 |
楽 |
速 |
多 |
低 |
良 |
良 |
桧 |
中 |
楽 |
速 |
少 |
低 |
良 |
良 |
モミ |
低 |
楽 |
速 |
多 |
低 |
良 |
良 |
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何の樹が薪に向いているのか?
切ったばかりの原木は水分が多く直ぐには焚けない。 薪として燃やすには、含水分量を20%程度前後まで乾燥させなければならないのだ。
早めに割って、日当たり風通しのよい場所に保管すること。 そんな好条件保管でも最低半年の乾燥期間が必要。
薪を自作できるなら1年は乾燥させたいところだね。 欲を言えば1.5〜2年かな・・・
薪屋から購入した薪は、乾燥が不十分な場合が多い。 束からばらして自宅の薪棚に並べかえた方が、より乾燥が進み良い薪になるのだ。
自作の薪でも、薪屋の薪を焚くにしても、薪割のサイクル を是非実行して欲しいものだ。
薪ストーブを導入しようと考えたなら、まずは薪の確保だということを知って欲しい。
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