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Up date
08/01/12
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ボクの焚いている2台の薪ストーブ、ダッチウエストFA225とバーモントキャスティングスのアンコールなどは、燃焼システムに触媒を採用している薪ストーブだ。

キャタリティック(触媒)コンバスターは、伝導(受動)温度に反応して約2倍の温度として機能する性質というものだが、ボクはそのことを単純に触媒の作用ということで片付けて、機能、作用についてそれ以上あまり深く考えることもなかった。 だから触媒の働きについてボクの中ではグレーゾーン的疑問というか、どこか釈然としないところがあったように思う。 理解しているつもりのことだが何となく自信がないようなことみたいな、それが友人との会話で心地よく沸点に達してステキに氷解してくれた。

さて、ここでいう触媒作用による2倍の温度、働きをするということの意味、果たしてこれが仮想温度としてのことなのか、それともリアル温度でのことなのかということである。 ボクはこれまで頭の中では仮想温度的に捉えていて、しかし、実践的にはリアル温度として体感していた。 焚付時は別として、安定した燃焼状態で温度を確認してみれば、例えば鋳物一枚の扉の温度が300℃なのに、キャタリティック温度計の針は2倍の600℃を指していたり、扉が同じ300℃でもキャタリティック温度計は450℃程度だったり、状況によってはそれ以下のことさえもある。

頭の中に蜃気楼として仮想温度、理論上の温度は2倍の数字がこびりついてしまっていて、体感とのギャップになかなか気付けなかったように思うのだ。 いや、正確に言うと気付いていたのだが、上述の触媒の機能、作用としてそのことは一括りにされ思考停止していたということなんだろう。 冷静に考えれば自ずと答えは導き出される訳だが、キャタリティック温度計800℃の時、1600℃作用の訳がない。

キャタリティック温度計の表示は、一次燃焼後の残留ガスとキャタリティックダイヤルから供給されたエアーが混合され、そして触媒に触れて反応した燃焼室の自発熱温度だと考えるのが至当だろう。 だからキャタリティック温度計の表示は260℃からノーマルレンジとされているのではないか、つまり260℃で触媒反応し始め、燃焼室温度は520℃になる可能性を持つ訳だ。 実際に500℃を越えたあたりで煙がほぼ目視できなくなるのもこれで頷ける。 一次燃焼で焼かれなかった残留ガスが520℃で再燃焼するという理屈とも合致する訳だ。 この時、触媒に伝わった実温度は260℃であると考えられる。

ダッチウエストの触媒機の場合、一次燃焼の残留ガスはディストリビューターから放出されるエアーと混合され、まずはクリーンバーニング燃焼する。 これを二次燃焼と位置づけていて、その二次燃焼は真上の触媒を更に熱する役目もあるようだ。 逆にそうして熱せられた触媒が真下のクリーンバーニング燃焼を促進するという、二次、三次燃焼の相乗効果も大きいはずだ。 キャタリティック(触媒)コンバスター搭載の薪ストーブは、触媒燃焼が安定し出すと実に暖かいのも当然だと言える。

そう言えばダブル触媒にしたアンコールでもそのことは実感できる。 口元に設置した触媒の直ぐ上の位置で煙突温度が200℃程度しかないのに、触媒が直接触れる口元温度は300℃超えなんてことが珍しくなかったりする。 これは伝導熱が2倍に発熱した触媒反応が周りの鋳物を温めていることに他ならない。

頭の中の理屈が一人歩きして蜃気楼を作り、実体感と乖離し続けた触媒温度について、もやもやの霧は晴れたのだ!










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